第265章 ---.The Death Save
「………これを以て 十三番隊無席 朽木ルキアを 同じく十三番隊副隊長に任ずるものとする」
「は、はい!謹んでお受けいたします!!姉さん………じゃなくて、臨副隊長!!」
その言葉に臨は微笑みながら 任官状を畳み ルキアの膝の前に差し出した。
「緋真から押し付けられた時はどうしたもんかと思っていたのですが、こんなに立派に育ってくれるなんて」
臨が目頭を押さえる。
それにルキアは慌てると 短くなった髪を揺らしながら懐の手ぬぐいを取り出した。
「な、泣かないでください!」
「私ももう歳ですね……妹の成長が嬉しくてつい……」
ルキアの手ぬぐいを左手で受け取り そっと涙を拭う。
その手の薬指に光る指輪に ルキアはどこか見覚えがあり 目を大きく見開かせ口を開いた。
「その、指輪は」
「え?あ、ああ、これは……」
臨が答えようとするも、ルキアは突然臨のその右手を掴み 興奮したように声を荒げた。
「しゅ、祝言はいつなのですか!?そもそも、姉さんはいつから浮竹隊長とっ……!!」
「それは俺から説明しよう朽木!」
浮竹が唐突に室内に現れたことにより 臨が驚き肩がはねる。
恐らく 誰かに言いたくて仕方なかったのであろう彼に 臨は浮竹と小さく怒るものの、彼は気にした様子もなく言葉を続けた。