第2章 1.Death & Strawberry
「刀をよこせ死神、テメーのアイデアにのってやろうじゃねぇか!」
覚悟を決めた少年と、真っ直ぐに彼を見つめるルキアを見て、私は声をかけるのをやめた。
「"死神"ではない"朽木ルキア"だ。」
「そうか、俺は黒崎一護だ。お互い最後のアイサツにならないことを祈ろうぜ。」
そういう二人の顔は、絶望ではなく希望が。
臨は小さく溜め息を吐くと、その視線をルキアへと向けた。
「バカね」
刀を構えるルキア。
自身の喉元に切っ先を固定する一護。
臨はルキアにかけていた回道を解き、ゆっくりとルキアの手の上に自身の手を重ねた。
少女の大きな瞳が見開かれる。
「ルキアにだけ、背負わせたりはしませんからね。」
「臨殿!」
「いきますよ、一護くん。」
「おう。」
直後
辺りが爆煙に包まれた。