第12章 俺の妹(奏太目線)
ーーー俺の母さんは、俺がまだ小学校1年の時に何処かへと消えていった。父さんと2人になった俺は、父さんの事をすごく慕っていた。だが、父さんは俺が邪魔になり、俺を捨てた。本当に許さない。そんなとき、そんな俺を拾ってくれたのが、純さんと小百合さんだった。あの人たちは俺の命の恩人だった。
だが、あのジジイの一言で俺は殺意が芽生えた。なぜ殺意が芽生えてしまったのだろうか。あんなジジイの言葉なんて信じなければ良かった。
なぜ。たった1人娘の為にそこまでするのか、その時は理解できなかった。俺は。なぜ…純さんと小百合さんを殺してしまったんだ。あのジジイの言葉なんて信用しちゃいけないんだ。加奈には悪いことをしたな。本当の兄じゃないこと、加奈の両親を殺したのは……俺だと言うこと………………。すべて話さなければいけないんだ。加奈。ごめんな…
~加奈が4歳の時~
加奈「おにーちゃん!!(ニコ」
奏太「加奈!」
加奈「おにーちゃん遊ぼー!」
奏太「(俺はこんなに可愛い妹を騙してたんだ)」
加奈「お兄ちゃん?」
奏太「ごめんな、加奈。本当ごめんな。」
加奈「?どーしたの?遊べないの?お仕事?」
奏太「は!………ごめん、なんでもないよ。遊ぼーか」
加奈「うん!!」
ーーー俺はダメな人間だな。こんな可愛い妹を騙してたんだ。こんなに癒される笑顔をもつ加奈を騙したんだ。加奈のたった1人の両親を俺が殺してしまったんだ。俺は……………最悪な人間だ。