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【黒子のバスケ】トリップしたけど…え?《4》

第7章 帝光へ





「いいパス出すじゃねーか火神」


「てめーがたまたまいい所に居たからだからな」



彼らの姿を見ながら黄瀬は「あーあ、逆点されちゃったっスー」と笑っていたが、緑間はそんな彼に「そもそもお前がパスを取れなかったからだろう」と責めていた。まあその通りである

「ごめんっス」と緑間に笑いながら謝ってから表情を変えて「ま、そろそろオレも本気出すっスよ」と彼に向かって先ほどとは違った笑を浮かべた

彼らの近くにいた苗字は桃井からのノートに書いてあったことを思い出し、ああ。と納得し、黄瀬から「次からオレにパスお願いっス」という言葉に頷いて肯定を見せた



『黄瀬君!』


「ナイスパス名前っち!」


「おい呼び方戻ってんぞ黄瀬」


「別にいいっスよ」


「いつもみてーにわがまま言わねぇのか」


「青峰っちこそご褒美はいいんスか?」



互いに手探りをしながら会話を交わす。どちらが上かなんて、今では分からない
ただ黄瀬は1度息を吐いてから、目を見開いた

一気に様子が変わった彼はドリブルを止めボールを持ち、膝を沈めた
青峰は気づいたが間を取っていたため敏捷性を持ってしても追いつけず、シュートを撃つのを許してしまった




「おいおい黄瀬ェ、もう一試合あるんだぜ?大丈夫なのかよ」


「なんすか青峰っち、負けるの怖いんスか?」


「お前が帰り歩いて帰れるか心配してやってんだよ」


「…心配してる余裕なんて、あるんスか?」



ただの3on3なのにヒートアップしてきている彼らに溜め息を吐く黒子と緑間であるが、どうやら白熱してるのは彼らだけではないらしく、みなニッと笑みを浮かべた

再開された試合、黒子からのパスはまさかのイグナイトパス廻であった

それを間近で初めて見た苗字は小さく「ヒェッ」と声を上げ、ドッチボールでもないのに避けた




「ナイスパス黒子!」



普通に受け止めた火神はそのままダンクを決めようとした。だが予測していたかのように緑間がブロックをした

その流れを見ていた高尾は緑間に対して何故か爆笑しており、ボールを拾いに行った緑間は笑い涙を浮かべている彼にボールを投げつけた





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