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【黒子のバスケ】トリップしたけど…え?《4》

第51章 ずっと一緒に





『2号の正体が分かったんだ』

「…誰だったんだ」

『あの時に消えたもう1人の征十郎だった
それが話したくて…静かなところが良くて』


赤司の目が一瞬見開いて大きくなったが、すぐにいつも通りの猫みたいな瞳に戻る

そのまま目を瞑って何か考える彼を窓から差し込んでくる夕日が照らし、赤い髪が燃える炎がきらめくように見えた


「…なるほど。だから黛さんの夢の中にいたのか」

『理解が早い』

「どんな話をしたんだい?」

『髪切ってごめんとか、ここ…あの空間で何してたとか」

「たくさん話してるじゃないか」

『ちなみに征十郎があたしのこと拠り所にしてたっていうのも教えてくれたけど』

「ああ。頼りにしてたよ」


真っすぐに見つめている彼からいざ言われるとなんだか恥ずかしくて、思わず視線を逸らし入ったオレンジ色の髪をつまみいじる

うそなのか本当なのか分からない。だがもう1人が言っていた以上本当なのだろうと照れて少し頬の赤い彼女を見た赤司がほほ笑んだ


「オレからはどんな話を聞いたんだい?」

『それ以外はそんなに聞いてないかな
ただ征十郎征十郎呼んで分かりにくいから、もう1人の征十郎に名前つけてきた』

「ほう。どんな名前を?」

『征一郎』

「…へえ?」

『勝つことにこだわってたから、勝ちって1番って意味だしそこから取ったけど、本人悪くないって言ってたよ』

「ちなみに他に候補は?」

『征十太、征十輝、征十成、征十吾、正十造、あと征百郎。他にも考えたんだけど全部却下された』

「それは…征一郎が1番だね」

『見た目が征十郎だから太郎とか全然違う名前も変かなって、お兄ちゃん的にどう?』

「弟の方が数字が早いのはあれだが、いいんじゃないか」

『征一郎は自分の方がお兄ちゃんに相応しいって言ってたけど』

「アイツらしい」


そうやって笑う赤司の顔が妹や弟の事を話す虹村や高尾の表情と重なる

表情を見てやはり彼が兄なんだなとと察しながら、本当に話したいことを伝えるため紅茶を口に入れて脳を整理し、視線を落とした





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