第7章 帝光へ
帝光へと足を踏み入れた彼らは、美形ぞろいに加えモデルがおり、さらにはかつての英雄「キセキの世代」が来たことで注目を浴びていた
それについては気づいているもの気づいてないもの半々といったところか、まあ黄瀬に至ってはもう女の子に向かって手を振っていた
しかしその注目に気づかない苗字は帝光の広さを見て「おお…」とボソリつぶやいており、隣にいる高尾へと話しかけていた
『帝光って敷地が広いんだねぇ…』
「本当だよなぁ…私立でも飛び抜けてんじゃねぇの?つか名前ちゃんの中学大きくなかったの?」
『うーん…小中高大場所が別れてたからねぇ…ここまで大きくなかったかな』
「へ~火神は?」
「オレ!?いや別に…そこそこじゃねぇの」
「火神はアメリカなんだから比較対象になんねーだろ」
「んだと」
睨み合いを始めた火神と青峰の仲裁をした、というか止めたのは赤司の謎の威圧感か何かで、彼が「止めろ、ここで何か問題を起こすな」と言ったのが理由だった
それからしばらく歩くと黒子が「事務室へはボクが代表して言ってくるので、みなさんここで待っててください」と言って事務室へと歩き出した
「失礼します」
黒子が入っていった事務室内の様子を見ていると彼がいつからいたのかと驚きつつも、「黒子テツヤです」と名乗る彼に来校者を示すカードと首から下げることが可能なカードケースを人数分渡し、冷静に対処していた
それを各々受け取り、首から下げてスリッパを履いた彼らは「まず最初に体育館だ!」と言って青峰と黄瀬は走り出して体育館へと行ってしまった
彼らを見た紫原は「バスケやるために来たんじゃないんだけど~」と確かに。ということを突っ込んでいた
「もー…まああの2人は置いといて校舎でも回っとこうか!」
「じゃあ名前が1年生の時の教室から適当に行って最後に体育館行くことにしようか」
「黄瀬と青峰は?どうすんの?」
「放っておけばいいんじゃねーの?」
「あいつらはどうせ適当に過ごしているのだよ」
彼らの黄瀬と青峰の扱いを聞いて彼女は笑いながら「2人なら大丈夫そうだもんね」と言って、桃井の隣に立ち「案内よろしくね」と笑った
すると桃井は「任せて!」と言って苗字の手を取り、歩き始めた