第49章 答え合わせ
「赤司君、終わったよ」
「予想より早いね」
『わ、藍色のあたし』
「初めまして?かな、なんか変な感じだね
黛さんもお久しぶりです。駅で会った以来ですね」
「…散々振り回しやがって」
「手に持ってるのは何だい?」
「みんなからお手紙もらっちゃった。読んでたから遅くなっちゃったつもりだったんだけど、そうでもなさそうだね
良かったまだ話してて。待たせると赤司君うるさいかなって」
「…うるさいとはどういう意味だ」
「言葉の通りだよ」
藍色の彼女が手に持つ色とりどりの封筒を見て、彼らはちゃんとお別れしてくれたんだと察した
消えると分かっていても、別れる寂しさを苗字は知っている
きっと桃井は泣いていたんだろうなと、先ほど帝光の世界で一緒にいた彼らを思い出しはにかんだところで束ねられた藍色の髪を揺らす自分が目の前に来ていた
今の苗字が高校生の姿のせいかぱっと見分からないくらいの身長差が生まれている中、藍色の苗字が笑みを浮かべる
「私の事を生み出してくれてありがとう。とっても楽しかった」
『…こちらこそ。本当は消えたくないのに、ありがとう』
「ううん。色んな人と知り合えて面白かったよ」
「個性的なヤツが多いからな」
「千尋も十分個性的だけどね」
唐突なやり取りに笑う。自分の声をこうやって聞くなんて不思議な感じだと考えている苗字を藍色の苗字が包み込む
これも滅多に出来ない経験だろうとどこか冷静な脳で抱きしめ返すと、彼女は嬉しそうに笑ってから体を離す