第49章 答え合わせ
「おい犬、オレは何のためにここに居るんだ」
「お礼を言うためだよ」
『お礼?』
「藍色の苗字が言ってた選ばれたってやつか
つーかお前はなんでオレを選ぶんだ他のやつ選べ」
「僕が1番頼みやすい人物だからね」
「…は?」
2号と黛に絡みなんてあったのだろうかと薄灰色の彼を見るが、そんなことは無さそうだ
今回役割があると火神に言っていたことを知っている苗字は起きている間は藍色の見張りをさせ、寝たら自分から情報を聞き出せば早かったんではないだろうかと考える
別に火神じゃなくてもいい。誠凛の誰かでも候補はたくさんいる
いくら不思議な付き合いがあったとは言え彼を選ぶのはどうしてなんだろうと、彼女は2号に問いかけた
『ねえそれ、火神とか誠凛の人じゃダメだったの?』
「ああ。彼は関わりが薄すぎる」
『関わり…?確かに他のメンバーに比べたら付き合いは短いけど、火神も中学からの付き合いだよ?
なんなら黛さんの方が関わり薄い気がするけど」
「関りが薄いのは僕とのことだ」
『2号と?なら余計誠凛じゃない?』
「頭のいい名前なのに珍しいね
僕は2号の姿をさせられているだけで、2号ではないよ」
「…お前、まさか」
『…千尋は分かった様子だよ。名前』
一瞬分からず思考が止まったが、一人称が僕で黛と関りが深くチームメイトを下の名前で呼ぶ人物を彼女は知っている
けど彼は1つの人格になった際に消えたはずだ。でも条件に合うのは彼しかいない
今目の前にいる犬の姿とはかけ離れた彼の姿を苗字は脳裏に思い浮かべる
黛も思い当たるのは同じ人物。よく考えれば話し方がそのまんまじゃないかと、彼の名を口にした
『僕の方の征十郎?』
「…ああ。正解だよ」
彼らが目の前にいる犬を赤司だと認識するとまるで魔法がかかったかのように光に包まれ、彼の姿が人間に変わる
見慣れた赤い髪だが前髪が今より短く顔立ちも若干幼い
左右の瞳の色が違っている彼は、高校1年生に開催されたウィンターカップ頃の赤司の姿をしていた