第49章 答え合わせ
旧校舎の屋上を出ようとしたら頭を強打し、おでこを擦りながら反射的に瞑った目を開けると、周りに誰もおらず世界も屋上から変わっていた
先ほどまで一緒にいたカラフルな頭たちの姿はないが、こういうことは初めてではないしむしろよくあったことだ
落ち着けと言い聞かせながら視界に真っ白な空間を入れて四方八方を見ると薄灰色の髪が寝ている。もしかしてこれは夢なのかといつも通り彼に近づき声を掛けた
『黛さん』
「…」
『おはようございます』
「…お前、今度は高校生になったのか?」
『え?』
言われて苗字は自分の手を見る
手は少し大きく、子供独特の柔らかい感じも少なくなっていた
服装を見るとなぜか誠凛の制服を着ており、橙色に比べて暗い髪は中学時代に比べれば短くなってる。恐らくウィンターカップ開幕後だろうと察して視線を黛に戻した
『よく分かんないですね
さっきまで中学校通ってたんですけど、その前は白雪姫になってて』
「…何言ってんだ」
『本当です!黛さんあたしの話全然信じてくれないんだからー…』
「っていうことは、赤司は上手くいったのか」
『さあ?でも高校の姿になってるってことはそういうことじゃないんですかね?
それとも今度は高校で何かやらなきゃいけないのか…』
「意外と早い目覚めだね」
急に聞こえてきた落ち着いた声に2人が視線を向けると、ポンスキーと言われる犬がそこにいた
今まで黛と2人だった夢の空間に急に現れたそれには驚いたが、犬が喋ること自体は初めてではないのでそこには驚くことはなく、今回苗字を眠らせた存在である犬に彼女は近づいていく