第47章 どうやって帰る?
『…せい、じゅうろう』
「名前」
「名前ちゃん!」
寝起きとは思えないほど潤っている喉に驚きながら起き上がろうとする苗字の背中を赤司が支える
目を擦ってから周りを見ると、いつか黄瀬がしていた王子の格好をしている赤司と黄瀬と桃井が傍にいて、鷹の高尾にそんな服装するのかという虹村が遠くから小人に囲まれて苗字のことを見守っていた
『虹村先輩すごい格好してますね』
「オレだってしたくてしてるわけじゃねえよ」
「名前ちゃーん!良かった!起きて良かったあ…」
『さつきたくさん泣いた?目真っ赤だよ』
「だって、冷たくなってく名前ちゃん見てたら、涙止まらなくて」
『ごめんね、心配させたね』
泣く桃井をあやそうと棺から出ようとすると、赤司によって持ち上げられる
彼は高校生くらいの姿だろうか、それなら軽々持ち上げることも出来るだろう。けれど急にされたお姫様だっこに苗字が驚きながら、むっとして表情を浮かべた
『ちょっと、持ち上げるなら許可取って』
「降りるの大変だろう。どうぞ姫」
『…ありがとう王子様』
丁寧に下ろされてから駆け寄ってきたさつきを抱っこすると、ぎゅうっと抱き着いてくる彼女が可愛すぎて思わず腕に力を入れてしまう
「名前ちゃん、苦しいよ」
『ごめん。尊くて思わず強く力入れちゃった』
「うん…名前ちゃんあったかい…よかったぁ…」
『よしよし心配させてごめんね』
頭を撫でると肩の辺りに顔をうずめた桃井から鼻をすする音が聞こえてきた
昨日からまるで子供のようだと可愛らしい彼女に笑っていると、征十郎が何とも言えない表情でこちらを見つめており何を考えているのか分からず困ってしまう
「ちなみに赤司呼んできたのは高尾だぞ」
「そーだよオレめっちゃ空から探したんだからな!」
『お疲れありがとう和成。みんなもあたしのこと棺桶まで運んでくれたんだよね?』
「重かったわ」
「腕もげるかと思った」
『そこの目つき悪い2人来な。回して飛ばすから』
青峰と灰崎を睨みつけると彼らは虹村の影に隠れる
腕が疲れてしまったので桃井を下ろしたところで、紫原が赤司の服のすそを引っ張って何かを訴えていた