第6章 退院と
苗字の興味は髪へ移ったのか、彼女は藍色の髪に手グシをしてから「みんなの髪は、カラフルだね」と言ってふんわりと微笑んだ
しかし虹村はどう受け取ったのか「それはオレの髪が地味つってんのか?」と立ち上がりふざけて彼女の首を絞め始めた
『そっ、そういうわけで、はなくて!』
「じゃあどういう意味だってんだよああ?」
「…虹村さん、名前さん病み上がりですよ」
「あ」
黒子からの言葉で彼女が先程まで入院していたことを思い出した虹村は一瞬で力を緩め、彼女をドサッと床へ落とした
落下した彼女に黄瀬は「大丈夫っスか!?」と駆け寄り彼女を起き上がらせ、虹村に「忘れちゃダメっスよ!!」と頬を膨らませながら怒っていた
腰から落下したのか、腰を摩っている彼女に青峰は「で、さっきは何言おうとしたんだよ」と偉そうな態度で問いかけ、彼女の髪へ目線を向けた
『みんなの髪は、カラフルだねって』
「…まあ、そうだな」
「名前ちんの髪は、昔から藍色なのー?」
『うん。みんなのは?染めたの?』
「染めたら大学等入れないのだよ!!」
「緑間っち必死っスね…」
彼の必死さに苗字はクスクスと笑っており、そんな彼女を見て緑間は安堵のため息を吐いていた
『私どうせならさつきちゃんとか黒子君みたいに可愛い色が良かったな』
「えっ!」「え」
「確かにピンクとか水色とか可愛いっスよね!」
にこにこと苗字と黄瀬の二人に桃井が入ってパステルカラーが可愛いと言う会話をしていると黒子はどこか不服そうな表情をして隣にいる火神に向かって八つ当たりをしていた
それに火神は「イテェっつの!!」と黒子に軽く怒っており、そのやり取りが今までと何も変わっていなかった