第42章 せっかくだし遊びに
緑間が焦っていることを知る由もない苗字は赤司の方を向き、その瞬間に彼から出ていたオーラが仕舞われ彼の止まっていた息が戻る
『スコアブックなら学校のコピー機でいいじゃん』
「緑間は真面目だからね、自己分析のためだと実費を払ったんだよ」
「そ…ソウナノダヨ」
『ふーん?』
「なんか亜種生まれたね~」
「さらに進化したものじゃないですか」
今日1日で何人ボロを出すのかと紫原と黒子でこそこそと話しながら、コピーをとるなら2年生の時に赤司と苗字を除いて行ったあのゲームセンターが良いのではないかと考える
当時まっすぐ帰れと言われて寄った場所のため秘密がバレてしまう可能性はあるが過ぎたことだ。赤司も許してくれるだろうと、黒子が「あの」と手を上げながらみんなに声を掛けた
「ボクがよく行くゲームセンターはどうでしょう。穴場なのでコピー用紙がなくなっていることもないと思います」
「黒子がよく行くゲームセンターか、気になるね」
「赤ちん、お菓子あったら取ってくれるー?」
「取れるか分からないが構わないよ」
「ミドリンも行こ!ラッキーアイテムにいい物があるかもしれないよ!」
「…仕方ない。ついてってやらんこともないのだよ」
「名前も行くかい?」
なんだか聞いたことある話だがもう既にぐちゃぐちゃになっているし、今更何も変わらないだろうと苗字が「うん」と笑って返事をした
彼女からの肯定的な返事をもらえたことが嬉しい桃井は彼女の手を握って、黒子に案内されながら彼がよく行くゲームセンターへと向かい始めた