第40章 ここってもしかして
目が覚めると自分の部屋だった。先ほどまで体育館にいたはずなのに、夢だったのだろうかとと上半身を起こす
「いや…おかしい」
手のひらを見るといつもより小さく、だいぶ前に使っていた携帯が枕元に置かれてる
極めつけに壁には昔着ていた帝光の制服がかかっており、携帯を開いて日付を確認すると7年前の4月と表示されていた
「…入学式の日か」
夢かと考えるが違うらしい。そのまま携帯で唯一この頃から知り合いだった人物に電話を掛けると、聞きなれている声より少し高い声が向こう側から聞こえてきた
「名前、おはよう」
『ちょっと朝からなに?代表の言葉に緊張してきた?』
「…いや、起きてるか確認しようと思ってね」
『さすがに起きてるわ』
彼女は当時のままらしいと今のやり取りだけで察し、短いやり取りの末電話を切る
着替えて準備をし、あの時より早い時間に家を出ようとすると、車で送ると乗せられ少し離れたところで下ろしてもらうように頼む
当時も伝えた「明日から送迎はいらない」ということを伝え、校門に向かうと見知った顔がそこで話していた
「青峰、桃井」
「赤司」
「赤司君!良かった早く来てくれて!」
「お前たちもそうなのか」
「ああ。どうなってんだこりゃ」
「分からない。だが朝の電話でのやりとりからするに名前は当時のままのようだ」
「そっか名前ちゃんはそのまんまかぁ…」
本当にどうなっているのかが分からず青峰と桃井と共に歩いていると、また見知った人物が歩いてくる
本を持った2人、いや若干1名電話帳を持っているが見知った姿に微笑んでいると、同じく気が付いた桃井が隣で大きく手を振っていた