第37章 揃ったピース
「主将にも頼むのー?」
「あ、そっか主将も呼べばいいんスね」
「虹村さんも呼ぶつもりだが、もう1人いるだろうキセキの世代と呼ばれていた人物が」
「…ショーゴ君、っスか」
「オレは彼を入れて7人が、小人じゃないかと思っている」
黄瀬の声が若干低くなった。昔に比べればお互い歩み寄っているようだが相性が悪いのは赤司も分かっている
仕方なさそうに溜め息を吐く彼は本当に仲が悪いわけではない。今更すぎるその関係性は置いておき、緑間は気になっている高尾の役割について言及する
「それなら高尾にも役割があるのか」
「あるかどうかは分からない。だが連れて行っても問題ないんじゃないか」
「オレは別に構わねえけど、もう眠らされてるんだから継母も狩人も鏡もいらねーんじゃね?」
「眠らされた後出てくるのなんだよ」
「小人と王子様だよ!」
そこに赤司のスマホから着信音が鳴り、画面には虹村さんと表示されている
メッセージに気が付いたのかと通話へスライドして出ると、寝起きなのか少し声の掠れた虹村の声が聞こえてきた
「おお赤司?今どこいんだ?」
「マジバです」
「どこのだ?」
「駅から少し歩いた、広いところのマジバです」
「席空いてるか?」
虹村からの問いに隣りの席を見るとちょうどよく空いていたので「はい」と返すと、これから向かう旨が伝えられ電話が切られる
彼が到着するまでの間も話は進められ、紫原が途中ポテトのおかわりをしに注文に行きトレーにポテトが山盛り乗せられて戻って来た