第37章 揃ったピース
「…りんごを食べて眠りについたお姫様の話がありましたね」
「あー!白雪姫な!昔妹ちゃんに読んであげたわ!」
「それが何だ。苗字となんの関係があるのだよ」
「覚えてないか、黄瀬」
「…中1の時の、あれっスか?」
コクリと肯定の意を見せる赤司だがピンと来ていない人物ばかり
そんな中桃井が中1の時のと言われ思い出したのか「あ」と声を上げると、色とりどりの目からの視線を集めた
「名前ちゃん、1年生の時クラスの出し物白雪姫やるって言ってたよね」
「そうだったか?」
「覚えてないのだよ」
「確かに盛り上がってましたねあの劇」
「つまりどういうことだ?」
「もう1度帝光に行く」
「帝光行ってダメだったんじゃねーの?」
「ああ。恐らくあれはメンバーが足りてなかったからだろう」
「メンバー?」
「…苗字が言ってた、役割ってやつか」
「恐らくだが」
「役割が何なのか、赤司は分かってんのか」」
「そもそも役割があったのは火神だけだ。あとオレ達に割り振られているのは役だと思っている」
役と言われその物語の思い出そうとするが、小さい頃からバスケばかりの人物や帰国子女がいるため登場人物が分からず首を傾げている人物もいる
劇に出てかつ姉がいる黄瀬はあの時何があったかを思い出し、とりあえず決まってそうな役を口に出した
「まあ姫と王子はもう決まってるんじゃないっスか?」
「そうだね!そこは不動だよ」
「あとはなんだ、魔女か?」
「継母です」
「そこが重要かは微妙なのだよ」
「あとは狩人?と鏡と…小人?」
「鏡って役なの?」
「この中だけで役の割り振りするの?」
「既に役割が決まっている火神は除外だろうね」
「鏡役じゃねーのか」
「…伊月先輩じゃないんですから」
「じゃあ、足りないじゃーん」
紫原の言う通り赤司と火神を覗くと7人、小人の人数しかを役を用意できない
しかしよく考えればここにいない人物の2人いる。紫原が人数を数えながら、その2人を入れればギリギリ足りるのではないかと気が付いた