第37章 揃ったピース
そんなピースが揃ったということから連絡を取った結果、なぜかマジバに集まることとなった
夕飯の時間が過ぎている平日のせいか人はまばらで大人数でも座ることができ、ぱらぱらと返事が来た全員が席に着いたことを確認した赤司が口を開く
「急遽集まってもらってすまないね」
「電話じゃダメだったのかよ」
「青峰君絶対寝ますよ」
「別に通話でも良かったんだけどね、集まる流れになってしまったからそれならそれでいいかと」
「え!オレ集まるって意味かと思ってたっス!」
「私も…」
「集まる流れなら集まってしまってもいいかと思ってね」
「それで練習終わりにわざわざ集められたのー?」
「なぜ高尾まで呼んだのだよ」
「一緒に探してくれただろう」
「それなら虹村サンと灰崎も来るんじゃねーの?」
「既読がつかないからね、とりあえずこのメンバーで話そうか。食べながらでもいいよ」
夏祭りの時一緒に行ったメンバーから苗字を除いた全員
もう既に食事を食べてしまったという人物もいるため食べる量は人それぞれだが、火神と紫原のトレーの上だけ明らかに量が違う
しかしそれもいつものことなので誰も気には留めない
「どうやら名前が最後にりんご飴を食べて眠ってしまったらしくてね」
「りんご飴…?」
「?なんか関係あんのか?」
「やっぱり夏祭りの会場にいるってことー?」
色んな憶測が飛ぶが、赤司は答えを言おうとしない。こちらが答えを出るまで言わないつもりなのか、それとも静かになるのを待っているのか
彼の心の内は分からないが、黒子は昔読んだ絵本を思い出し赤司に目線を向けると「言ってみろ」と言う瞳でこちらのことを見つめ返してきた