• テキストサイズ

【黒子のバスケ】トリップしたけど…え?《4》

第5章 彼女の想い人





「よう、待たせたな」


「やあ…すまないね火神、呼び出して」


「いや別にいいんだけどよ、とりあえずチーズバーガー70個くれー頼んできていいか?」


「ああ、オレも着いていこう」


「わりーな奢ってもらっちまって」


「まず70個くらい頼む時点でそう思ってないだろう」



そう会話をしながら彼らはレジへと歩み始め、しばらくするとトレーに大量のチーズバーガーを載せた火神と人数分の飲み物を持った赤司が戻ってきた

赤司は彼らに「シェイクが溶けてしまっただろう」と言って2人が頼んだものと同じシェイクを配り、火神にもLサイズの飲み物を置き、自分の前には普通のサイズの飲み物を置いた

火神は桃井に「わり、隣座るな」と断りを入れてから彼女の横に座り、チーズバーガーをリスのように頬膨らませて食べ始めた




「火神、食べてから言ってしまってまるで脅迫のようだが、お前に頼みたいことがある」


「…断ったら食った分吐けとか言わねーよな」


「言わない。約束しよう」


「ああ…わかった。なんだその頼みたいことって」



彼からの真っ直ぐな瞳を見た赤司は少し目線を逸らしてから、またチーズバーガーを食べる彼へ目線を向けた




「どうやら名前は、お前に好意を抱いているらしい」


「…好意?」


「…名前ちゃんがね、今日言ってたの「赤に惹かれる」って、「火神君と一緒にいると懐かしい感じがする」と、「落ち着く」って
それで…「これが恋なのかなぁ」って、かがみんが作ったクッキーを見ながら言ったの」


「おい、それって」



焦る火神に黒子はゆっくりと口を開いて、「名前さんは、火神君に恋愛感情を抱いているようなんです」と言葉を落とし、聞いた火神はチーズバーガーをトレーの上に落とした

彼らの間にはいつだか経験した、微妙な空気が流れていた





/ 244ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp