第28章 こんなこと前もあったよね
「1等だ」
『上から攻めなくていいんだけど』
「っはー!赤司やべーな!透視能力でもあんの?!」
「ないよ」
「ありそうで怖えっスわ…」
「1等はなんですか?」
「えーっと…遊園地ペアチケットだって!」
「今度行こうか名前」
『…うん。次早く引きなよ』
いつぞやのように顔が引きつっている店主に赤司が現金を渡しくじを引き始める
その様子を苦笑いを浮かべながら見つつ彼の引いたくじの中身を見ると、ようやく目当ての数字がかかれていた
「2等だ」
「ふー!さすが赤司!」
「このまま景品総なめしそうですね」
「そんなことしたら出禁になりそうっスね」
「不正はしてないよ」
「不正なしで上から順番に引くのがすごいよ…」
そうして虹色のローラースケーターは無事に緑間へ渡ったが、彼らの脳裏にもしおは朝のラッキーアイテムがそれになったら履くのかと疑問が浮かぶ
その様子を想像したのか高尾は腹を抱えて笑っていたが、緑間は何が面白く笑っているのか分かっていないようだった
「いったん荷物を置きに行きたいのだよ」
「えーベビーカステラ食べようよー」
「買い物しながら向かえばいいだろう」
既に全員が大荷物になっているが紫原の意見によりさらにビニール袋に入ったベビーカステラほか色々なものが追加される
ようやく買い出しを終えて目的地に到着すると大きいレジャーシートが広がっており、その上に大柄な男性2人がくつろいでいるのが目立っていた