第27章 おそろいの
購入するものが意外に早く決まったので、他のお店を見てからカフェで休憩することにし、店内に入ると窓際の席を案内され、席に着いた
テーブルに置いてあったメニューを見ながらお昼も食べるためランチセットを2つ頼み待っていると、おしぼりで手を拭く桃井が苗字に話しかける
「いい浴衣あって良かったね」
『うん。さつきとお揃いの服なんて初めてじゃない?』
「制服以外だと初めてだね!早く花火大会こないかなぁ」
『当日何時集合にする?』
「花火上がるのが20時だからー…あ、場所取りもしないと」
『多分誰かがやってくれるよ』
「きーちゃんあたりかな」
『どーだろ、和成とかもやってくれそうだけどね』
「ていう花火大会、赤司君と2人じゃなくて良かったの?」
ついこの間似たような質問をされた気がして同じように手を拭いていた苗字の動きが止まる
『それ和成とテツヤにも聞かれたんだけど、そんな気にするもの?』
「だって気になるもん」
『あたしはみんなと行くしか選択肢ないと思ってた』
「なんで?!」
『みんなで一緒に遊べる機会って少ないし』
「そっかあ、私は名前ちゃんと一緒に回れて嬉しいけどね」
『火神の時もみんなで行ったし?征十郎も同じじゃないかな』
「そうだったら嬉しいね」
『いや多分そうだと思うよ』
ホワイトデーの後、夕飯をみんなで食べたあたりそうだろうと当時の記憶を呼び起こす
もうあれから3か月経とうとしているのかと、時の流れの速さを感じていると飲み物が運ばれてきたので、マドラーを回した