第27章 おそろいの
「まー名前ちゃんなら平気でしょ!ダメだったら赤司にと結婚しちゃえばいいじゃん?」
『それでいいならどれだけ楽か…』
「ほら!水戸部も#NAME1ちゃんなら心配ないって言ってる!」
『水戸部先輩…』
そこで苗字の脳裏に水戸部が喋っているところは見たことないのだが、彼はどうやって面接をしているのだろうかと疑問が浮かぶ
聞いていいものか悩んでいると、ピンク色の髪を後ろに1つで結んでいる桃井の姿が苗字の視界に端に映った
「名前ちゃーん!」
『さつき』
「桃井ちゃん!久しぶり!」
「小金井さん水戸部さん!お久しぶりです」
「名前ちゃんにも桃井ちゃんにも会えたし今日いいことありそうだな水戸部!」
『そのラッキーシンボルみたいなのは何なんですか』
「じゃあオレら行ってくる!楽しんでこーぜー!」
『それは木吉先輩ですね。お気をつけて』
「おう!じゃーなー!」
手を振り去っていく2人の後ろ姿が小さくなった時、若干乱れている息を整えてから桃井が苗字の方を向いた
「ごめんね?待たせちゃったかな」
『ううん。早く着いただけだし小金井先輩と水戸部先輩と話してたから全然』
「最初ナンパされてるのかと思ってビックリしちゃった」
『ああ…それで走ってきたの?』
「うん。勘違いで良かった。お茶も買ってもいい?」
『買ったら電車乗ろうか』
「私今日出かけるのすっごく楽しみにしてたんだ!」
『この間の誕生日の時も言ってたよね?あたしも楽しみだったよ』
「ほんと?」
『うん。定期的にさつきとは2人で出かけたいかな』
「名前ちゃん~!私もだよ!赤司君とばっかり出かけないでね!」
苗字の腕に自身の腕を巻き付け、そのまま駅併設のコンビニで飲み物を購入し目的地に行くために電車に乗った