第26章 食堂
「赤司君と2人じゃなくて良かったんですか?」
『和成にもそれ聞かれたんだよね』
「え?」
『あたしにとってはみんな大事だから気にしなくていいのに』
「本当ですか?」
『なんで嘘つく必要が?本当だよ』
「そう言ってもらえると嬉しいです」
『テツヤはあたしたちのこと大事じゃないの?』
「大事です」
『ほらね』
へへっと笑う彼女につられて黒子も笑う。段々人が少なくなっていく食堂に、講義のため移動を始める時間かとスマホで時間を確認した
「この後何か予定あるんですか?」
『午後イチで1コマ入ってるくらいかな』
「ボクもです」
『でも違う講義だよね、やだなー寝ちゃいそうだなー…』
「バレないように寝ましょう」
『寝ないで頑張ろうとは言わないんだね?』
「ボクも眠い時は寝てしまうので…」
『そう言えば中学も高校もそうだったね』
運動部なんてそんなもんだろうと笑っている彼女を見ながら黒子はスマホを仕舞う
「ボク次10号棟なんで、そろそろ行きます」
『遠いね、頑張って』
「はい。名前さんも寝ないように頑張ってください」
『頑張るー』
お盆を持ったまま歩き出す黒子にひらひらと手を振った苗字は出て行いった黒子を確認してく手を下ろし、水を口に入れる
最近征十郎以外のキセキ達と1対1で話していないと思いながら、忙しいから仕方ないかと先ほどまで黒子が座っていた席を見つめた