第24章 動物園
最寄駅で彼らに別れを告げ、赤司と苗字は一緒に歩き出す
振り返ると桃井が大きく手を振っていたのでそれに振り返し、空いている赤司の手と彼女の手が繋がった
「楽しかったかい?」
『うん。まさかみんないると思ってなかったよ』
「夜なら空いてると言っていたからね、全員来れて良かったよ」
『征十郎が企画してくれたの?』
「いや、黄瀬と黒子からいつ渡していいか連絡が来てね」
『何であたしじゃないんだ』
「それならご飯に行こうと提案したんだよ」
『なるほどなあ、事前に教えてくれれば良かったのに』
「驚く名前の顔が楽しみだと、虹村さんが」
『まったく、本当に変わんないな』
男子のいたずら好きなところは大人になっても変わらないのだろうかと彼の何か企んでる顔が思い浮かぶ
急に紳士的になっても困るかと苗字が角を曲がろうとすると、赤司が逆方向へと曲がろうとし繋いでいる互いの腕が伸びた
『…征十郎、家そっちじゃないよ?』
「ああ、お返し渡したいから、うちに寄ってくれるかい?」
『そう言うことは』
「事前に言えだよね、分かってるよ」
『…分かってるなら教えてくれても良くない?』
「驚く名前の顔が楽しみで」
『なんか聞いたことある言葉だなあ、もう』
「時間は平気かい?」
『まだ時間平気だし2人とも仕事だからね、大丈夫だよ』
「じゃあ行こうか」」
今年は何をくれるんだろうと楽しみにしている苗字と何を考えているのか分からない赤司が到着すると、赤司の父が玄関で出迎えてきた