第24章 動物園
動物園を出ると日が傾き始めている。一時期に比べ日が伸びたなとのんびり考えながら駅に向かう
このまま帰るのだろうかと苗字が赤司のことをちらりと横目で見ると、気がついている彼は口を開いた
「夕飯食べに行こうか」
『…絶対分かってたでしょ』
「何をだい?」
『はいはい。何食べる?』
「もう予約してあるよ」
『は』
最寄ではない駅で降りるよう指示され、まさか高いところを予約されているのではと恋愛とは違ったドキドキで胸を押さえている苗字がついていく
まさかの焼き肉屋の前に立ち止まった
なんだかイメージにないなと思いつつ、考えるそれを彼女は口に出さずそのままついていくと、色とりどりの頭がそこにあり、1番奥には黒髪も座っていた
「おいおせーぞ赤司」
「いえ、時間ぴったりですよ虹村さん。さすが赤司君ですね」
『なんで?本当になんで?』
「名前ちゃん可愛いー!服汚さないよう紙エプロン頼まないとね!」
「デートだからおめかししてるんスね!超かわいいっスよ!」
「そうかぁ?いつもと変わんねーだろ」
「大ちゃん可愛いと思うなら可愛いって言わないと!」
「紙エプロンなんてあんのか?オレはいらねーけど」
「えーあるならオレも欲しいっス。火神っち頼んどいてー」
「火神君、ボクも欲しいです」
『ねえ聞いてる?』
話を聞いているのか分からない彼らはバレンタインにチョコを渡した人物達。でも少し足りないなと桃井の隣に腰掛けると、隣に赤司が座った
前の席はまだ3、4人座れそうなスペースが空いている。まさかと思っていると入口が騒がしい
気が付けばその騒がしさは彼女たちが座っているテーブルに近づいていた