第24章 動物園
「何か見たい動物は?」
『トラと黒ヒョウ』
「チーターはいいのかい?」
『同じ学校じゃないもん』
彼らの脳裏には3人の男性が浮かぶ。いずれの人物も野性といわれるものを持ってる彼らである
実はもう1人お互いの脳内に浮かんだが、彼の野性のイメージは猫なのでこの場にはいないはず
そのまま話しながら動物園内を回っているとキリンが目に入った。黄色くまつ毛が長いソレに、苗字にまた1人誰かが浮かぶ
『キリンって涼太に似てない?』
「…どこが似てるか聞かせてもらおうか」
『黄色いところとまつ毛が長いところ』
「そうか」
『1番似てるのはゴールデンレトリバーだけど』
否定しないあたり赤司もそう思っているらしい
黄色く大きく人懐っこいところがそういうイメージにさせるのだろうかと目の前の動物を比較しながら考えてると、何か引っかかっていた赤司が口を開いた
「そう言えば昔そんな話したね」
『そうだっけ』
「オレのこと妖怪だとか、サイボークだとか言っただろう」
『あー言った!修学旅行の時!』
「なぜあのときオレだけ妖怪にされたんだ」
『似合う動物がいなかったので…』
緑間のことも桃井の事もうさぎみたいだと言っていたと当時を思い出す
そんな思い出話に花を咲かせていると、盛り上がる声が聞こえてくる
その声が高く幼いあたり子供だろうと目を向けると、ふれあい体験コーナーに同じ帽子をかぶった子が集まっていた