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【黒子のバスケ】トリップしたけど…え?《4》

第23章 チョコを配ろう





「おお、テツから連絡来てたけどマジで回ってんのか」

『連絡行ってるの?』

「おう。見るか?」


青峰がスマホを取り出し見せてくれるが「名前さんと桃井さんからチョコもらいました」というメッセージに対し、見事に既読スルーしているやり取りを予想通りだと笑ってしまった

その前のやり取りも黒子がメッセージ送っているのに対し、短い文や既読スルーで終わっている

苗字はこれは連絡手段として意味があるんだろうかと思いながら、念のため今の状況を確認することにした


『今休憩中?』

「おう、赤司1on1やろうぜ」

「今のオレの格好見えてるかい?」

『行ってきなよ。1回だけならいいよ』

「だってよ赤司」

「…いや、バッシュもないしやめておくよ」

「なんだよたまには赤司とやっても良かったのによ」


やりたくなかったんだろうかと思いながら赤司からチョコが入った紙袋を受け取り、先ほどの面々に渡したものと同じものを1つ取り出した


『はい、チョコ』

「お返しいらねーよな?」

『ならあげないけど』


彼の手から奪い取ろうとするが身長差があり届かない。でかくなっちゃってとまるで近所の人みたいな感想を持ちながら遊ばれる苗字を見て赤司が威圧オーラを出し始めた

感じ取った青峰は腕を下ろし、先ほど言っていた意見とは違うことを言い始める


「まあ、さつきと買いに行くかもな」

『そうしてよね』

「お返しが無かったら言ってくれ。オレから指導するよ」

「もう赤司オレらの主将じゃねえだろーが」


だが関係性はあの時と変わらない。変わったところや増えた人はいるが、赤司が頼りにされているのは間違いなかった


「青峰!まだ1on1やるかー?!」

「おー!頼んます!じゃあ戻るわ」

『…休憩中も練習するの?』

「たりめーだろ、火神に負けるわけにゃいかねーからな」


片手をあげ去っていく彼は先ほど1on1を行っていた人物のところへ戻っていった

一時期自分に敵う相手なんていないなんて思っていた出来事が嘘のような彼の表情に安心して笑い、体育館を後にした






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