第22章 おでかけ
「おっしゃー行くぜ!!」
「ぜってぇ負けねえっス!」
「カートって意外と小さいんだね~」
「紫原君、入りますか」
「うん。行けそ~」
「真ちゃん運転出来んの?」
「舐めるな。人事を尽くしているオレには出来て当然なのだよ」
「緑間が運転とか想像出来ねーな」
話をする彼らは係員の指示に従ってカートに乗り込み、合図とともに走り出す
想像していた通り、青峰、黄瀬の白熱したバトルが始まる。その後ろを虹村と高尾が追いかけ、後ろにその他が等間隔で走る
『…誰が2位になると思う?』
「運転上手いっていうし虹村さんとかどうかな」
『それ言ったら和成も器用だからなーそつなくこなしそう』
「ちなみに1位は?」
『征十郎でしょ』
間違いないと2人で頷きながら目で追っているとカーブを曲がっていった彼らの姿は遠くなり誰が誰か分からない
しばらくさつきと会話していると、先頭が壁にぶつかり後方にいた誰かも巻き込まれる
『あれ誰?』
「きーちゃんかな?巻き込まれてるのは後ろにいた誰かだと思う」
『こういう時後退…出来るのかな?』
「危ないから係員の人待つって書いてあるよ」
『じゃあ最下位はどっちかかな…』
最終コーナーを1番最初にかかったのは虹村だったが、赤司がドリフトで彼をインから抜く
待っている人もまさかの技術に驚きの声が上がり、そのまま直進を加速した赤司はゴールした
『やっぱりね』
「流石赤司君…」
次いでゴールしたのは桃井が予想した通り虹村だった。次いで順にゴールするが黄瀬と青峰だけ一向に戻ってこない
やはりあそこでぶつかっていたのは彼らだったかと思っていると、2台が猛スピードで戻ってくる
負けたのは僅差で黄瀬だった。それも予想がついてた2人は想像通りの展開に頷いてしまう