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【黒子のバスケ】トリップしたけど…え?《4》

第20章 消えた彼女





「さあ帰りな、みんなが待ってるよ」

『うん。本当にありがとう2号』

「火神、彼女をみんなのとこまで頼む」

「ああ、じゃあな」


そう言った彼らが空間から消えていった

誰もいなくなった空間で2号はようやく一段落したと伸びをする

この犬の姿も1年近くしているのだ。慣れてきてしまった


「名前、いるかい」


そう呟くとオレンジの光とともに苗字が現れる

ただ髪はオレンジ色ではない。藍色の、消えたはずの苗字だった

目を開けきょろきょろと周りを見る。手足があることを確認し、2号に話しかける


『…私、消えてないの?』

「僕と同じだよ」

『2号と?』

「僕たちにはまだ仕事が残っているからね」

『…仕事?』


理解が追い付いていない彼女には申し訳ないが、やってもらわなければいけないことがある

先ほどまで喋っていた苗字とは違った雰囲気を持つ彼女を見た



「3つ目の願いを、叶えてあげないとね」



それが良い方に転ぶのか悪い方に転ぶのか、叶えようとしている彼さえも答えは知らない







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