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【黒子のバスケ】トリップしたけど…え?《4》

第18章 ウィンターカップ 後編





3回戦、誠凛は陽泉高校と当たることになる。3年前のウィンターカップでは誠凛が勝利したからか、当時のメンバーはいなくとも闘志が観客席にまで伝わってくる

紫原がいなくなった陽泉だが変わらず高身長な選手が揃っている
誠凛とて火神がいなくなったとして攻撃力は高いまま

超防御型チーム対超攻撃型チームの試合の再来、会場は盛り上がる


「いけー!朝日奈―!!」


ただ紫原がいた時ほどの防御力はない。ブロックはきついが、決められないわけではない

そしてこちらも攻撃型チームではあるが、防御力がないわけではない。点差は拮抗したまま試合が進んでいく

ほんの何ゴール差を追い越して追い越されてを繰り返し、試合終了のブザーが鳴る

6点差で、誠凛の準々決勝進出が決まった


「わー!!!あいつらやった!やった!!」

「喜ぶにはまだ早え!まだ準々決勝進出なんだから!」

「でも陽泉に勝ちましたよキャプテン!」

「わーもうオレ泣きそう!!」

「何言ってんだ河原もう泣いてんじゃねえか!」

「日向も泣いてるな」

「うっせえ伊月こっち見んじゃねえよ!」


盛り上がる観客に包まれて選手たちが挨拶と握手を交わす。昨日も見た光景にも関わらず、苗字の心の奥がざわめく

退場していく選手をそんな彼女の横にいる火神が声をあげながら頭をわしゃわしゃとかき乱す


「バスケしてえ!オレも試合やりてー!」

「体育館の裏にバスケのゴールならありますよ」

「あー!アレックスと練習したとこじゃねえか!黒子、そこ行こうぜ!」

「はい」


どうやら良い試合で高揚したのは火神だけではないらしい。珍しく黒子も周りの意見も聞かずに観客席からいなくなってしまった







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