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【黒子のバスケ】トリップしたけど…え?《4》

第17章 ウィンターカップ 前編





合宿最終日、相変わらず黒子の寝ぐせはひどかった

2日目同様黒子の寝ぐせに大笑いした彼らは朝ごはんを食べ、ケイドロと練習をし3日間渡る合宿は終了した

なんだかんだみんなでワイワイするのは楽しかったので、名残惜しい気持ちになる

帰り道、頼まれずとも火神は苗字を送り届けることにした


「いや、疲れたな」

『お疲れ様、火神君大人気だったね』


キセキの世代と渡り合ったセンパイとして、火神と休憩時間でも1on1を希望する人が多かった

おかげで火神はこの3日間休む暇なく対戦していたが、彼自身も楽しそうだったのを覚えている

誰のプレイが良かったとか、意表を突かれたとか話を聞きウィンターカップが楽しみだと彼は語った

彼の話を聞いているうちに気付けば家の前についてしまう。荷物を受け取りお礼を言う

家に入ろうかと思ったが、まだ話せていないことがある苗字が振り返って火神を見つめる


『…火神君、あの、相談なんだけど』

「なんだ?メシの件か?」

『なんでそうバスケかご飯の話になるかな』


すぐご飯につなげる火神に違うよと否定し話を進める


『クリスマス、ウィンターカップでどこも行けないでしょ?』

『おう』

『だから、せめてあの、大晦日、一緒に神社で年越ししたいん…だけど』

「…おう、行くか」

『大丈夫?予定ない、かな』

「なんもねえから安心しろ」

『2人、だよ?』


彼女の顔が赤くなる、そのつもりだったが、いざ言われると火神も耳まで真っ赤になる

いつもより少し上ずった声で返事した火神に、彼女が笑う


『約束ね』


小指を立てた手を差し出す。その指に火神も小指を巻き付けて、子供のように約束を結んだ







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