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【黒子のバスケ】トリップしたけど…え?《4》

第17章 ウィンターカップ 前編





『黒子君、なんでここに?』

「山で転がって手首を変な風にやってしまったので、湿布を貼りに」

『そうなんだ、ちょっと待ってね』


利き手とは逆の手を見る黒子の様子を確認し、左手首をやったのだろうと推測する

壁沿いに置いてある救急箱から湿布を取り出しながら戻る


「先ほどの頭痛の原因は、ボクですか?」

『黒子君…なのかな…』


一瞬脳内で浮かんだのは、夜の誰もいない体育館と、誰か入口からこちらを見ていた人だった

背格好的に、黒子だったのだろうかと考える
彼とは中高一緒だから、そういう場面があってもおかしくない


『夜の体育館で1人で、誰かが私に向かって話しかけてたんだ』

「…結構ありそうですね」


苗字は黒子の手首に湿布を貼る。落ち着いてからよく見ると、彼の髪に土がついていた


『土ついてるよ』

「すみません。ありがとうございます」

『いいえ』


その後、来た当初はすぐにケイドロに戻ろうと思っていた黒子だが、彼女の隣に座って話をした

しばらくすると買い出しが終わった相田親子が戻ってきたので、黒子もケイドロに戻ってしまった

午後は相田景虎指導の下、個々のスキルアップや試合形式で練習をした

余談だが、この日も夜に温泉に入った黒子はのぼせていた






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