第17章 ウィンターカップ 前編
「うわ火神センパイの家ひろっ…」
「ここ1人で住んでるんすか!?やべー…」
「なんかこの反応毎年恒例だな」
「そりゃみんな驚くわ」
テーブルを広げ、袋から頼んだものを取り出しそれぞれドリンクを持つ
誰が挨拶するんだと揉めていたが、最終的に日向に押し付けられた
「今日までに試合お疲れ様でした
秀徳には負けちまったけど…冬リベンジして、今年こそ王者奪還してほしいと思ってる
オレたちにできることは少ねえけど、全試合応援行くから、頼むぞ!」
「はい!頑張ります!」
「いいぞ夜木!洛山倒しちまえ!」
「じゃあ決勝リーグお疲れ様でした!乾杯!」
「かんぱーい!!」
日向の挨拶でみんなが飲み物に口をつけ、ハンバーガーを食べ始める
火神の目の前にはチーズバーガーの山が出来ており、1人で全員分以上を食べているのではないかと思ってしまう
火神のチーズバーガーが4分の1くらい減ったところで、夜木が苗字に話しかける
「名前先輩!」
『はい!』
「これからウィンターカップが始まるまでもマネージャー来てくれますか…?」
苗字は首を傾げた後に気付いた。決勝リーグまでの間と思われていたのかと
こっちはウィンターカップに出場するまでだと思っていたので固まってしまったのだが、返事がないことに焦ったのか夜木が慌て始める
「や!用事があったり嫌だったらいいんです!来れたらで!!」
『ああ違うの夜木君、元々ウィンターカップまでやるつもりだったから返事に困っちゃって』
「続けてくれるってことですか?」
『うん。出来る日だけだけど』
「そんな、なんだかんだ皆勤賞で来てくれてるじゃないですか」
『うん、大丈夫。無理はしてないよ』
「じゃあ、明日からもよろしくお願いします!」
「名前先輩続けてくれるんすか!」
「…よかったー!本当に嬉しいです!名前先輩がいるいないでやっぱやる気変わるんで!」
「今の誰、練習3倍にするわよ」
「冗談です!毎日やる気に満ち溢れてます!」
「じゃあ3倍余裕よね」
「勘弁してくださいよ…」
みんなに笑われている彼はウソ泣きをしながら飲み物を飲む
そんなワイワイ賑わいを続けたが、明日からまた学校が始めるのと、疲れているので早めの解散となった