第15章 みんな一緒に
ようやく回ってきた苗字の番、手を開いたり閉じたりし意味があるのか不明な動きをしてボールを持った
「決めろストライク!」
「ファイトです」
「力むなよー」
「名前っち!がんばれ!」
いろんな人からの声援を受けながら、丁寧にボールを放つ。前の3人に比べてスピードはないが、まっすぐ進んでいくボールは見事10ピンすべてを倒した
嬉しくて火神の方を見ると、ニッコリ笑って手でグッドサインを出している
それがなんだか嬉しくてにこにこしながら戻ると彼らがハイタッチの為両手を上げて待っていた
その様子もなんだか面白くて、さらに笑いながら戻る
「ナイス!」
「やるな苗字!」
「さすがです」
「さすがっス!」
『流れでハイタッチしたけど黄瀬君、隣のレーンじゃない?』
「名前っちがストライクとったからハイタッチしに来たっス!」
『…ふふ、ありがとう黄瀬君』
ハイタッチをしに来てくれたことが単純に嬉しかったので、素直にお礼を言った
そんな様子をみた高尾が黒子と虹村に目配せし3人でうんうん頷いている。しかし青峰に「お前の番だから早くしろ」と急かされ黄瀬は帰って行った
「さあて!次もストライク取るか!」
「主将ファイトです」
「おお、忘れなかったな黒子。オレもう主将じゃねえけど」
「すみません癖で」
「主将ファイト!」
「高尾ノってくんな」
その後、同じメンバーで2ゲーム行った
最初はストライクを取ったもののその後連続でストライクはならず、最終的にちょっと上手い人のスコアを獲得した
1番はやはり赤司で、彼のスコアはストライクとスペアだらけでプロボウラーになれるのではと冗談で話していた