第14章 冒険に行こう
そろそろ戻ってくるだろうと当たり障りない会話をしていると、苗字がアイスを抱えて戻ってきた
『アイスみんなの分も買ってきました!』
「すごい量だな」
『実渕さん、葉山さんと根武谷さんにも渡してください』
「あら、ありがとう」
3つ受け取った実渕は寝ている葉山と根武谷に後で渡そうと考えテーブルの上に置いたが、葉山がカッと目を開く
「アイス食べる!」
「ちょっと急に大きな声出さないでちょうだい!」
「冷た!レオ姉アイスほっぺに当てないで!凍る!」
「オレも食う。寄越せ」
「アンタもう少し言い方を考えなさい」
葉山の大声で起きた根武谷も実渕からアイスを受け取り、早速フタを開けていた
残った内2つを赤司と黛に手渡し、開けて食べようとするが、木のスプーンがビクともしない
まるでコンクリートに対峙しているかのようだ
「固いと有名なアイスだからね」
『うん。だからスプーンちょっと多めにもらってきたよ』
「苗字!スプーンちょーだい!折れた!」
「オレも折れた」
「小太郎はともかくアンタは折ったんでしょ」
「待って固すぎる!食べれないや!遊ぼ!」
アイスがとんでもなく固くて、溶けるまでの間往路同様席を回転させて遊ぶことにする
そうして行ったトランプ大会は赤司連勝の為、ビリにならないかを競い合うような戦いだった
アイスの存在を忘れるほど楽しく、気づけば東京が近づいており急いでいい感じになったアイスを食べることになってしたった