第14章 冒険に行こう
展望台を堪能し、待ち合わせ場所である京都駅の改札近くに向かう
着いた時間が待ち合わせ時間ギリギリだったため、既に揃っているかと思ったが誰一人として姿はなかった
「実渕達が集合時間前に来ないのは珍しいな」
『何かあったのかな、心配だね』
「メッセージ入れておこうか」
個人なのかグループかは分からないが赤司がスマホを持って着いた旨をメッセージ入れる
するとそこに「征ちゃん!」と、とても疲れた顔をした実渕と頬が赤い葉山と根武谷が現れ、何事も無かったことに苗字は胸を撫で下ろした
「実渕、どうしたんだ」
「この2人何とかして!もう大変なのよ!」
「赤司~!見てこれ八ツ橋のキーホルダー!」
「赤司見ろ!オレの成長した筋肉!」
「久々にバスケ部同学年で集まったら、みんなお酒飲み始めちゃって大変だったのよ!」
「ああ、実渕は誕生日がまだだから飲まなかったのか」
「当たり前でしょ?そんなことしたら大会出場停止よ」
正論を言う実渕が葉山は支えるのを辞めると八ツ橋のキーホルダーを大事そうに持ちながら、フラフラとどこかへ歩き出してしまう
「小太郎!じっとしなさい!せめてまっすぐ歩いて!」
「まっすぐ歩いてるよ~?」
「歩けてないから言ってるんでしょ!」
「え~?」
まるで母親に怒られるかのように叱られている葉山は自分が真っ直ぐ歩けてないことを自認しておらず、歩みを止めないため最終的に実渕に捕まえられた
横にいる根武谷は動いてないが自分の筋肉をひたすら観察している。どういう状況なのだろうか