第13章 夏祭り 後編
残っているメンバーの花火をつける様子がなく首を傾げていると、残りのみんながベンチに向かって歩いてくる
「名前ちゃん!線香花火しよー!」
『やるやるー!』
「ちゃんと全員分ありますよ」
黒子が持つ10本の線香花火を確認して1本もらおうとしたその時、赤司が立ち上がりながら口を開く
「それなら線香花火で賭けでもしようか」
「めっずらしい~赤司がそんなこというの」
「最後まで落ちなかった人が勝ちだな」
「一番最初に落ちた人は何買うんスか?』
「バーゲンダッツがいいなぁオレ」
「9人分はだいぶでかい出費だぞ」
「負けるわけが無いのだよ」
それぞれが好きな線香花火をとって、円になってしゃがむ
黄瀬の掛け声で線香花火に火をつけて、火の玉を落とさないようにと動きを止めた
そんな中、最初に落ちたのは黄瀬だった。たまたま風に吹かれてしまったらしい
2番目は同着で青峰と火神、どっちが遅かったかを言い争っている
4番目は桃井。足が疲れてふらついてしまったという
その後5番目紫原、6番目に緑間とまで来ていた
「高尾に負けるとは…」
「いや真ちゃんがいい風よけになっててさぁ、サンキュー!」
「高尾!」
「わ!やっべ!」
緑間に動揺した高尾が落としてしまい7番目。残るは赤司、黒子、苗字の3人となる