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【黒子のバスケ】トリップしたけど…え?《4》

第13章 夏祭り 後編




大きい花火を最後に打ち上げが止まった
遠くも無いところで会場のアナウンスが響く。終了の合図だ


「あーあ、終わっちゃったなぁ」

「あっという間でしたね」

「もうポップコーンなくなっちゃった」

「紫原映画館と間違えてんだろ」


それぞれ石段から立ち上がり、足を進める
目的だった花火が終わったのだ。あとは帰るだけ

そう思うと苗字の口が考えるより先に動いていた


『帰りたく、ないなぁ』


口から小さく出た言葉は本音だった

ポソりと呟いただけなのに彼らの耳には届いていたようで、色とりどりの瞳が苗字を見つめている

そんな中、沈黙を破ったのは黒子だった


「そうですね、終わったばかり今の時間は道も混んでそうですし
少しゆっくりしてから帰りますか?」

「わ!テツくんそれ賛成!」

「いいんじゃねぇの?
わざわざ人混みに突っ込むのは嫌だしな」

「付き合ってやらんこともない」

「あーはいはい真ちゃん素直になれって!」

「桃っち門限大丈夫っスか?」

「もう大学生だよ?大丈夫!」


何をしようかと話をしていると、赤司がどこからか"キラキラ花火 ファミリーパック"を持っていた。しかも2パック

先程彼は身軽そうに見えたがどこに隠し持っていたのだろうか
疑問に思っていると赤司が口を開く


「実は花火があってね」

「見ればわかるのだよ」

「いや赤司それどっから出したんだ」

「先程景品でもらったものだ」

「どこにしまってあったんスか!?めっちゃでかいっスよ!?」

「でもさぁ、流石にここでやるのはマズイんじゃね?」

「ひとつ当てがあってね」

「あぁ、あそこか」


そう言って青峰は皆より先に歩き出してしまう
火神と高尾はどこなのか分かっていないようだが、他の皆は青峰の後に続いて歩いていく

そんな彼らの最後尾を苗字と火神は並んでついて行った



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