第4章 ~OSHITARI KENYA~
侑士のヤツ何勝手に触ってんねん!!
てか顔近ないか!?
だからアイツに見られたなかってん!!!
謙也はむぅと頬を膨らませる
汚れてもいない手を洗って一度流したイラつきも、また復活しそうで謙也はすぐに戻らずに耐えていた
すると近くの席の女性客の話声が聞こえてきた
「うわーあそこの窓際のカップル!むっちゃキレ~❤」
「ホンマや!!羨ましいなぁ...」
窓際にはと侑士の姿、謙也はスッと気持ちが落ちていくのが分かった
(うわ...思い出してしもうた)
侑士は丸眼鏡こそしてるが顔は淡麗でスラッとした長身に落ち着いた雰囲気はよりカッコよく見せる
美男美女か...
この前の女子の話、謙也は2人の姿に白石を重ねてしまった
(お似合いか...)
アカン
顔作られへん
謙也は達の元へ戻ることなく喫茶店を出て行った
扉の音にがそちらに目を向けると謙也が出て行ったのが見える
「謙也!?」
は慌てて立ち上がるとすぐに謙也を追いかける
「ちょっ、?」
侑士は出てった2人を見るとふうと溜息をついて伝票を手にした