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四天恋物語★テニスの王子様

第6章 ~ZAIZEN HIKARU~


こないうるさいセンパイらが静かになっている
やから余計にオレの声は響いた

「変なヤツばっかりて思ってましたけど...センパイらとテニスすんのは思ったより楽しかったし」


なんで?

なんでアンタらそない顔してんの?

なんでそないに顔歪ませて―――


「最近は...あともうちょっとセンパイらと...わーわーやって―――――」

「―――――光」

のその一言に漸く話すのを止める


ああ...
ちゃうかった

オレや
歪ませてるんは

いつの間にかオレの目には涙が溢れ、いつ零れてもおかしくない状態だった

「....なんや言いたいコト...いっぱい、あったんすけど...訳分からんくなりましたわ」

オレは乱暴に目元を拭う
センパイらは顔を歪ませたり、中には泣いてる人もおった

オレは誤魔化したくて突然、踵を返す

「すんません...ちょっとゴミ入ったんで洗ってきますわ」

情けない声でそれだけ言うと走って出て行った

オレは目の届かない所まで移動すると、目をゴシゴシと何度も擦った

そんな中、後ろから足音が聞こえる

「...」

振りかえるとが立っている

「なんやねん...なんでアンタが...」

「光...ありがとう」

そう言ってほほ笑むの目には涙が滲んでいて、
それを見たオレは息が出来んくなった


息が苦しい
声が出ない


「なんで...いなくなんの...?」


オレの目から涙が伝った


掠れてか細くなったオレの声がにはちゃんと届いていて、はオレを抱きしめた

「なんで...」

「うん...ごめんね」

の声も上擦っていて、泣いてるんだと、泣いてくれてるんだと思った

でも今のオレにはその判断が出来んかった



オレはにしがみ付きながら涙をながし続けた
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