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四天恋物語★テニスの王子様

第6章 ~ZAIZEN HIKARU~


始業式

オレは2年に進級した
今日は朝練が休みだからまだ体が怠い
元々低血圧だから部活でもいてないとなかなか目が覚めない

欠伸をしながらぼー、と歩いていたがふと立ち止まり耳に手を当てる

(あれ....)

何度か確認しオレは溜息を吐いた

(マジか....)

地面に目を張り巡らせるも目当てのモノは見当たらない
そうしてる中、同じ制服を着たヤツらはこちらに目を向けながらも通り過ぎていく


それが当たり前の行動だ
知らんヤツに声かけるほどお人よしはなかなかいない
そう思っていた

「ねぇ、どうかした?」

その声に振り向くと制服を着た女ん子が立っている

(オレ?)

確実に自分を見ている女ん子にオレは内心呆けていた
黙っているとまた彼女は話しかけてきた

「何か探してるの?」

「あ、いや...ピアスを」

「ピアス?落としちゃったんだ」

そう言いながら彼女は地面を見渡し始めた

(おいおい、マジか?)

普通朝のこんな忙しい時間に他人に構ったりせんやろ

「あの、大丈夫なんで」

「ねぇ、落としたのどんなピアス?」

聞いていないのか彼女はオレに尋ねてくる

「えと、オセアニア...黄色」

「黄色かぁ...」

そう呟くとしゃがみだす彼女にオレは呆気にとられた

(なんでそこまで...)

周りの視線が気になりオレは彼女の腕を掴んで立ち上がらせた

「もうホント大丈夫なんで」

「でも見つかるかもしれないよ?」

「いや、ホント、別に大したもんやないし...遅刻するんで」

そういって一応頭を軽く下げると、彼女の返事も聞かず先に歩き出した

(ホンマ...なんやったんやろうあの人...)

オレは歩きながら考えていた






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