第20章 あなたと永遠に……14
「大丈夫かい?」
「うん……もう大丈夫だよ」
「これで汗を拭いて」
「ありがとう」
佐助くんから手ぬぐいを受け取ってひたいの汗を拭ったけど、背中も胸もベタベタと張り付くような嫌な汗をかいていた
(流石に佐助くんの目の前では拭くことなんて出来ないから我慢しなくっちゃ)
「かおるさん、大事な話があるんだけど」
「……なに?」
「その前に……かおるさん」
「あ……」
私の手を握りしめる佐助くんの表情は見た事がないくらいに真剣で、心臓の鼓動が早くなっていく。
「俺はいつでもかおるさんの味方だから」
「え?」
「かおるさんがどんな風に変わってもかおるさんの味方だ。それだけは忘れないで」
「佐助くん……?」
佐助くんが何を言おうとしているのか……
なんとなく察しがついたような気がする。
「俺の質問に正直に答えてほしい」
「……うん、わかった」
多分、私が抱えている問題は1人じゃ解決出来ないような気がする。
佐助くんなら信用が出来る。
佐助くんはいつもさりげなく私を助けてくれていた。現代でも、この時代でも。
「かおるさん、いま食欲がないよね」
「うん……」
「喉が異様に渇いている?」
「うん」
「日中は特に身体が怠い?」
「うん」
「……幸村の血が美味しいと思ったよね」
「っ……」
「正直に答えて欲しい。これは、大切な事だ」
私は黙って頷いた。