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あなたと永遠に……【イケメン戦国】

第4章 あなたと永遠に……3


「今日も一段と美しいな」

「……」


手慣れた手付きで私の手の甲に軽く唇を落とす信玄様。
未だに慣れなくて心臓がバクバクとしてくる

(信玄様と一緒にいたら寿命が縮みそう)


「ごゆっくりしていって下さいね」

「ああ、ありがとう。君も美しいよ」

「くすっ……信玄様はご冗談がお好きですね」


含み笑いをしながら女中さんは部屋を出ていってしまった。

信玄様と2人っきりなんて……困るよ
どうしよう……

居心地が悪くてそわそわしていると


「紅は気に入ってくれたかい?」

「はい、とっても気に入りましたよ」


思わず笑顔で答えてしまう。

貰ってばかりで申し訳ないと思っているんだけど、自分の好きな色の紅だったからつい、本音で答えちゃった。


「それは何よりだ」


目を細めて笑う信玄様
この笑顔を見てしまうと何も言えなくなってしまう。
(今日こそはちゃんと断ろうと思ってたのに)


「じゃあ、俺に見せてくれるかい?」

「え?」

「紅を塗ったきみの顔が見たい」


そんな艶のある声で囁かないで
妙に緊張しちゃうし

それに前に友だちから聞いた事がある

女の人に口紅を贈るのは見返りにキスを求めているって……

もしかしたら?
まさか……信玄様に限ってそんな事はないわよね?
(信玄様がどんな人かよくはわからないけど)


「ほら……顔をあげて」

「っ……」


信玄様の親指が私の顎にかかって……

どうしよう?!
顔が熱い……
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