第2章 あなたと永遠に……2
「ん? どこに行くんだい?
主役のきみがいなかったらつまらないよ。
さあ、おいで……」
主役?
信玄様の言っている意味がわからない
腰を抱かれたまま、広間へと戻されてしまった。
「信玄様……?」
「さあ、俺の隣りに座って」
強引に座らされ、謙信様の様子を伺うけど特に変わった様子もなく幸村さんと何やら話をしている。
ほどなくして豪華なお料理がのったお膳が目の前に運ばれてきた。
「ようこそ、春日山城へ。きみを歓迎するよ
__と言っても俺の城じゃないけど」
おどけて笑ってみせてくれる信玄様
何だか心がほっこりとしてくる。
ちょっと対応に困ってしまうスキンシップをしてくる人だけど、根は優しい人なのかも知れない。
「改めまして、これからよろしくお願いします」
「うん……やっぱり、きみは」
「?」
「笑顔がとっても似合うよ」
「っ……」
どうして耳もとで囁くように言うのよ
信玄様の傍にいるとドキドキして心臓に悪い……
居心地が悪くて盃に入ってるお酒を一気に吞みほしてしまう。
顔が熱いのはお酒のせいよね?
「良い吞みっぷりだな! もっと呑めよ!!」
「ありがと」
幸村さんにお酌をしてもらったのでそれも一気に吞みほす。
口あたりもよくて吞みやすい。
「お前酒好きなのか?」
「うん、大好きだよ」
どんなにお酒を吞んでも記憶がなくなる事のない私は、たぶんお酒は強い方だと思う。