第3章 17:45、あとちょっとでバイトが終わりそうです。
「女の子って大変だよな〜。オシャレとかに金かかって。まぁ、その戦利品を持たされる男も大変だけどな」
『オシャレのためにバイトしてるもんなんだから』
「うわぁ、クズだ」
『クズニートに言われたくない』
バイト後、おそ松兄さんを連れてバーゲンに行った。お目当のブーツだけを買おうと思っていたのだが、店を見て回っていると欲しい服がわんさか現れてしかもバーゲンで安くなってるし、うわ50%オフじゃん買お、ってなってしまって結局、かなり買い物をしてしまった。そのため、おそ松兄さんにその戦利品を持ってもらっている。
「なんなのこの袋…指に食い込むんだけど…まだスーパーの袋の方が画期的だわ」
『スーパーの袋と一緒にしないでよ!?』
ショップバッグに文句言うなんて…!私なんか、旅行の時とか使えそ〜、とか思って捨てられずにたんまり取って置いてるけど、そもそも旅行する機会ないから使うときなくて困ってるぐらいなのに!!まぁでも捨てられないけど!!
「瑠璃の部屋にもこういう使えなさそうな袋いっぱいあるよな〜。そろそろ捨てたら?断捨離断捨離〜」
『うるさい!!おそ松兄さんこそ、もう読まないエロ本捨てたら!?』
「いやいや、彼女たちを見捨てるわけにはいかないから」
『そろそろ本物の彼女作りなよ』
「そーやって!!兄ちゃん怒らせてもいいの!?本気出してないだけで、いつでも彼女なんて作れますー!!まだ自分の時間を大切にしたいだけですー!!」
『わかったから。ごめんって』
「うわ〜、兄ちゃんが怒りだすと静かになっちゃうの悪い癖だからね?ちゃんと直しなよ〜?」
『…はいはい』
「ほら!!そういうところ一松に似てるよねー!?」
『…はいはい』
おそ松兄さんと喧嘩…というか、言い合いになって、おそ松兄さんが止まらなくなったらいつもこのパターンになる。ずっと続いてしまうから、私が折れてあげてるのに「一松に似てるよねー!?」とか言い出すし…。いや、血繋がってるからそりゃ似てるってば。
と、いう心境だったけど、悪化するだけだから口には出さずおそ松兄さんのご機嫌取りに励むことにした。
『おそ松兄さんってやっぱりかっこいいよね〜』
「だろ!?さすが俺の妹!!」
おそ松兄さんのご機嫌取りなんてちょちょいのちょい、