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【イケメン戦国】私と猫と

第7章 視察 (裏:謙信、政宗、家康)


最近新たに織田陣営の傘下に入った大名家
以前は、上杉についていたと湖は聞いていた
それが、あちらより急に傘下に加わりたい旨を記載した書状を送ってきたのだ
上杉と織田領地の間の小さな国

「きな臭い」

と、秀吉が懸念を抱く中
信長は湖を湯治に連れて行くと言い、秀吉に留守を任せ
政宗、家康を連れその大名国へやってきた



(私の湯治…って、謙信さまにつけられた痣のことかな?もう消えたし、うっすら傷跡が残るだけなんだけどな…)

謙信と顕如と遭遇して、数日たっていた
湖は、あの後一人で城下に行くことはなく時折、三成や政宗が連れ出しては馬に乗って遠出をしたり、露店を見たり
自分にここまで構ってくれる彼らに申し訳なさを覚えるくらい甘やかされていたのだ

「信長さま…」

信長の馬に乗りながら、その人の方を見れば話をする前に留められてしまう

「何度言わす気だ…もう到着する。貴様が気に掛けることはない」

城を出てから、湖が何度か自分のためなら帰ろうと濁すと
信長も他の二人も歩みを止めず、気にするなだけ

「…はい」

(なんか…あれ以降、みんなに良くしてもらって…申し訳ないな…)

信長の前で、背を丸めていると

「貴様は、何をそんなに気にかけているのだ」

溜息交じりに信長が聞けば
もう治ってる、甘やかされている、申し訳ない等湖はぽつりぽつりと話し始める
全部言い終わるのを待つと、信長は

「貴様は、俺の物だと言ったであろう?いつまでも上杉に付けられた傷など目にしたくもない」

そう言い「この話は終いだ。お前は着いたら姫らしく振舞え」と、湖への返答を終えた



「わぁっ、なんか安土とは違う物がいっぱい売ってるっ」

着いた城下は、安土とは異なり小さな質素な露店が並んでいる
だが、そこには安土では見ないものも並んでいて湖は興味津々それを覗いていた
時折、三頭の馬を見て城下の人がひそひそと耳打ちしているのが見える
何か良くなさそうな話をしているのは、表情を見ればわかった
そんな事を気づいてか、信長たちはそのまま城へと入って行った
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