第23章 大切な人に贈り物を (裏:政宗、家康、光秀、三成)
家康は、そんな湖を愛おしそうに見つめ着替えさせると足早に湖の部屋へと向かった
このまま自分の御殿へ攫ってしまいたい
だが、この冷えた夜
このまま出せば風邪を引かせてしまうかも知れない
そう思って、湖の部屋に運ぶことにしたのだ
既に引いてあった褥に湖を寝かせると、状態を確かめるように頬を軽く叩く
そうすれば、湖が水を求めるのだ
部屋に来る前に寄って汲んできた水を口に含むと、口移しで水を飲ませる
湖は、与えられる水を必死に飲もうと家康の頬に手を添え、水をせがんだ
甲斐甲斐しく水を与え湖が落ち着いたのを見て、家康は再度湖を呼ぶ
「…いえ、やす…?」
トロンとした瞳で自分を見返す湖
「逆上せたんだよ」
そう言ってやれば、「ありがとう」と返してくるのだ
湯殿であんな行為をした自分に
そして「家康…大好き」と家康の袖裾を握って湖が呟く
何かがぷちりと切れる感じがした
「あんたのせいだから…覚悟しないよ」
「…うん…」
理解しているのか、していないで返事をしたのか
それは湖にしか解らない
だがその夜、気を失っても家康に抱かれ続け、たまに意識が浮上してもまた沈む
そして朝目覚めた時、自分を抱きかかえるように眠る家康
なにもされていないのに、蜜液が溢れだす自分の身体に酷く焦る湖がいたのだった
<おまけ>
その日の昼のこと
「湖様、風呂のお掃除の番がこれを見つけたのですが…湖様のでしょうか?」
女中に帯留めを見せられ、気を失いそうになる湖を見かけ駆け寄った秀吉
その秀吉にこっぴどく責め立てられた家康の顔色が悪い理由をしるのは、信長だけだった
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家康がその夜の出来事を覚えているのか?
さて、それは…次回の家康裏で…なんてね