第18章 秘密の抜け道(裏:謙信、信長)
「湖・・・愛してる・・・」
意識が途切れる寸前、謙信の声が湖の耳に入った
湖の意識がなくなったのを確認すると、荒い息のまま、謙信は己を引き抜く
気づけば、双方の太もももびっちょりと愛液が伝っている
小さく麻痺し続ける身体を仰向けにし、腕の中に収めると
無意識だろう謙信の胸元に顔を寄せる湖
それを見て幸せそうに笑う謙信
麻痺が落ち着いた頃、宿の湯へ湖を運び
意識の無いまま、身体を清めてやる
(この香り…変わらずだな…)
首もとに顔を埋め、そこに赤い花を咲かせる
清めた湖を持ち上げ、部屋に戻ろうとすると、丁寧に置かれた着替えが目に入った
宿の浴衣と、女物の着物
「・・・信玄か・・・」
あれから結構な刻がたった
信玄が帰ってきていても不思議はない
湯で火照っているのか、それとも先ほどの行為の熱が残っているのか解らない湖を見て、謙信は満足そうな笑みを浮かべていた