第14章 化け猫と私【後日談】 (表:信長・秀吉 裏:他四名)
「じゃあ、寝るぞ」
自分の着物を整え、次に湖着物も整えていくと
、褥に寝転び細い体を抱きしめる
「ま、政宗・・・でも、これじゃ・・・」
(政宗が・・・)
「怪我人が気を遣うな。それが治ったらたっぷり礼は貰うさ・・・」
湖の背を撫でながら、小さくあくびをする政宗
そんな政宗の背に腕を回し、湖はぎゅうっと彼を抱きしめた
(政宗・・・)
「・・・政宗、大好き」
「っだから、煽るな・・・お前は・・・」
「うん」
「今回の事で、良く解った・・・俺は、自分で何かをするより、お前が危ない目に合っているかも・・・と考える方が気が気じゃ無い・・・もう、絶対一人で危ない目に遭うなよ」
ひっついていた政宗が自分と顔を合わせたかと思うと、まるでお母さんのような発言
湖は、笑いながら「気をつける」と答えた
「それと。鈴から戻る際、誰にでも頼むな」
「・・・?」
「・・・いいな」
(あ・・・煙管との口づけのこと?)
ぎゅううと、湖の身体を抱きしめる政宗
(っ””!!痛いっ・・・!)
「煙管は・・・物でしょっ?!・・・く、苦しいよ・・・政宗・・・っ」
「返事」
「っはい・・・!」
「よし」
解放されると、軽く自分の方へ引き寄せる政宗
その動作は優しく、そしてかわいい嫉妬の言葉
どれもが、湖にとって
「大好き」
「わかった、わかった・・・煽るな・・・」
はぁーとため息を付く政宗の胸にすり寄るように頬を寄せると、ほんの少しで湖は眠りに落ちてしまう
政宗は、その背中をトントンとあやしながら
「くそっ・・・思ってたより辛いな・・・」
治まりきらない欲情をどうにか抑えようと必死だった
(治ったら、一晩中抱かせろよ・・・)