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【イケメン戦国】私と猫と

第12章 私を待っていた彼は(裏:安土組全員)


■光秀(秀吉)編 『記憶削除』■


ゆらゆらと、心地の良い揺れ

(気持ちいい・・・)

そう思った瞬間、身体が落ち落ちた衝撃を感じ湖は飛び起きた

「っ・・・いた・・・」
「ほう・・・起きたか?」

頭の上からよく知った声がする

「光秀さん、どうして此処に・・・あれ・・・?私、自分の部屋で・・・」
「寝ていたな、気の抜けた顔で。俺が此処へ連れてきた」

見れば、此処は光秀の御殿
どうやら自室から運ばれてきたようだった

「よくも起きずに居られるものだな」

城からここまで、ちょっと距離があるはずだが、光秀の発言から取るに
抱きかかえられたまま起きなかったようだと悟った

「っ・・・すみません・・・って、なんで連れてこられたんですか?」
「少々、聞きたいことがあってな。今、大丈夫か?」

この場合、用事では無く、思考が回っているのか確認されているのだと理解する

「・・・はい、大丈夫だと思います・・」
「曖昧な答えだな・・・まぁいい、あちらで見知った事を教えてくれ」
「・・・・・・」
「どうした?」

(見知った事、それは城内の様子や武器などの事だろうか?そう思うと、越後の皆の顔が浮かび、答えられない)

「湖・・・まだ寝ているか?」
「・・・ううん・・・」
「・・・どうした」
「・・・ごめんなさい、光秀さん・・・話せません・・・」

湖がそう言うと、光秀は沈黙のまま、少しして息をつく

「考えていた通りの答えだな」
「え?」

光秀を見上げれば、いつもと異なる柔らかい笑み

「お前なら、そう断ると思った」
「・・・」
「だが・・・俺もただでは引けんな・・・」
「・・・」
「では、個人的な事を1つ・・・謙信と寝たな・・・」

どくんと、心臓の音が響きそうなのを押さえながら光秀に返す

「いいえ」

(でも・・・光秀さんは解ってる・・・きっと・・・私が謙信様に身体を許したこと・・・)

「・・・そうか」

笑みが消え見つめ返されれば、目眩に似た症状に襲われる

「では、お前の身体に聞くとしよう」
「え・・」

聞き返す暇もなく、視界を光秀の手で覆われ押し倒されれば、帯留めを抜き取られそれで手を後ろに縛れてしまった

「みつひで・・・さんっ」
「致し方ないだろう。口が素直に答えんなら、身体に聞くのが手っ取り早い」
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