第9章 敵陣の姫 第二章(裏:謙信)
「ひゃぁ・・・っ」
「その願い・・・受けてやる」
くねくねと、指の腹で頂を転がされ、刺激が体中を駆け巡る
謙信は、甘い悲鳴を満足そうに聞きながら、湖の首に舌を這わす
汗ばんだその身体からは、湖の甘い香りが立つ
(媚薬のようだな・・・)
やがて、指で摘んだ胸とは反対の胸にたどり着くと、舌先で頂を押し込む
「っ・・・ふぁっン・・っっ」
謙信の着物を掴む手が、ビクビクと震える
チロチロ・・・ちゅぅ・・・
謙信の与える水音と、息絶え絶えの甘い声、そして着物が磨れる音
すべてが大きく聞え、湖の聴覚を刺激する
(音も、刺激も・・・もう・・・全部・・・)
「ふぁっ!」
ビクリと、身体を反らし、謙信の着物を掴んでいた手が床に落ちる
それでも、熱はまだ上がったまま
(私・・・おかしい・・・)
「・・・はぁ・・・もっと・・・もっと、ください・・・」
自分が熱に浮かされているせいか、謙信の頬が薄ら色づいたように見えた
そして、その瞳はやさしく自分を見つめている
「あぁ・・・」
口づけを落とし、その手が徐々に下がる
臍をくるりと刺激し、薄い茂みをかき分け、既に濡れてなめらかな其処へたどり着くと、指の腹で左右に軽く振れるように触られる
触れるか触れないか、そんな程度の刺激が物足りなく、無意識に腰を浮かせてしまう
くくっと、笑い声が聞えるが、湖はもう何も考えられなくなっていた
ただただ刺激が欲しい、熱を逃がしたいのみ
愛おしそうに、その瞳に口づけを落とせば、謙信の指は確実に其処に触れ外をかき乱す
「ひゃぁぁん!」
びちょびちょと、音が激しくなって密が溢れ出す
少し指を下げれば、湖の下の口はくっぱりと誘うように開いている
二本の指を其処に少しだけ埋めれば、きゅうきゅうと締め付け湖は更に甘く鳴く
上半身をずらし、湖の足の間に身体を入れると、開いていた足が拒否するかのように謙信の身体を挟む
「み・・ないで・・・」
涙を零しながら、懇願する湖の顔はまだ日の沈まない時間でよく見える
そう、まだ日が沈んでないのだ
視界は鮮明で、湖の表情もその身体もすべて見える
「心配するな・・・お前は・・・綺麗だ」