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観察日誌  リヴァイ・アッカーマン

第86章 八十六日目



成果なし。
死者あり。

すべて済ませて深夜部屋に戻れた。

夜遅いと言うのにウリエが起きていた。

「おかえりなさいませ、リヴァイさん。」
「なぜ起きていた。」

逡巡した後に、こわごわと口を開く。
やっと強要しなくても自分の意見を言えるようになり始めたらしい。

「…仔馬の、事を書いていました。」

ウリエのノートを見せてもらうと、仔馬が一日何をどれだけ食べたのか、身体の調子はどうか、運動はどれだけしたのか、など細かく書かれていた。
脇には仔馬の絵も書かれている。

「すごいな。」

ちょっと褒めると嬉しそうに、次の言葉を言いだそうと口を開いた。
しかし、慌てて閉じる。

「なんだ。話したい事があるなら聞く。」
「……ハンジさんが、巨人の事をそのように書いていらしたのを見たのです。」
「そうか。たまにはあいつも役に立つ。」

初めて会話をした。
恥ずかしそうに嬉しがっていたウリエ、書き終わったのなら寝ろ。と言う。

もう少し会話を続けて見たい気もするが、身体が睡眠を要求してくる。

俺も寝る。





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